藤沢周平『海鳴り』 ― 2014-04-29

旅行している間、藤沢周平『漆の実のみのる国』上下巻を読んだ。
彼の大ファンで、とくに『蝉しぐれ』は名作中の名作といわれる秀作で,
それゆえ期待して読んだのであるが終わりの方は物語というより教科書を読んでいるようで、難しくてザーッと拾い読み程度で終わってしまった。この本は藤沢周平の遺作といわれもし存命ならばもっと筆をいれたかったに違いない。でもじっくり読みこめばこの小説がどんなに素晴らしいかわかる気もする。一方この小説を読む前、『海鳴り』を読んだ。男女の不倫物語であるが、なんと甘酸っぱくぞくぞくさせる小説であろう。
誤解を恐れず云うならば、男なら(いや多分女も)一度はこのような世界に浸りたいと思うのではないであろうか。事実この小説を藤沢文学異色の作品として高く評価している批評家は大勢いるのである。
一読をすすめる。

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