
介護老人保健施設
勤務先は病院3階の一番広いフロアーを持つ6病棟、28室あり約60人の利用者がいる。
大きなラウンジが2か所ありここからの眺めは最高。
宮の森という札幌一の高級住宅地と景観を眺めながら利用者は穏やかな気持ちで毎日を過ごすことが出来るというのが経営者の自慢。
スタッフも周辺の環境に不満あろうはずもない。
この病院に入ってこの3月で約2年になる。これまで無我夢中で務めてきた。
仕事の内容は1年目は配茶とおしぼり、車椅子の空気入れや清掃といたって簡単な労働であり、師長はじめ、リーダーは私に気を使って良くしてもらった。
面接のとき阿部さんという病院NO2の次長が是非にと入社をすすめてくれたことが多少なり影響しているのではないかと思う。
6病棟のスタッフは医師一人、師長1人、リーダー1人、看護師14人、介護員は私をいれて18人、他の病棟と比べてみてかなりの大所帯である。
2年目は利用者の包布交換及び寝たきりの患者さんの食事介助が仕事として加わった。
食事介助は我々の昼食時間を考慮しないので1時間という休憩時間があるが実際にはまともにとれないので結構きつい。
しかし利用者の排泄の処理をしないだけまだいいのかもしれない。
利用者の一人に桑原さんという85才のおばあちゃんがいる。
トイレに行くとき足元がふらつくのが顕著となってとうとうオシメをはかせられる羽目になる
本人は車イスでトイレまで連れていってもらいたいのだが、スタッフの手が回らないのかこうなってしまった。
おしっこという何度の訴えにも答えてやっていない体制にはなはだ不満だが、慣れというのは恐ろしい、
自分もいつのまにかここでするんだよと本人にやさしく諭す。これって欺瞞だよな。
周りの介護員が果たしてこういう処遇に疑問を感じているのかどうかはわからない。
優しいかと思える女性陣もえっと思える態度で他の利用者にも冷たくあたる。
オーバーworkなんだよ。
日頃口酸っぱく皆を指導している師長も少ない人数では強く言えないでいる。
師長本人もまさに24時間夜中電話はかかってくるし、日中はスタッフが少ないから看護師、介護員と一緒になって仕事をこなす。
この桑原さんの夫がほぼ毎日見舞いに来ている。
何かの事情で来れない日が続くと桑原さんは夫に電話して欲しいと私に頼む。他のメンバーにもきっと頼んでいるんだろう。どんなに旦那を頼りにしているんだと思うと涙がでる。
夫婦はこうでなければ。いつだったか桑原さんに聞いたことがある。お父さん今日来たかい?『いやまだ来てないの』お父さん好きかい?『うん、大好き!』
この答えにはビックリした。こういう仲良い夫婦もいるんだな。
自分もそうありたいとつくづく感じいった。
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